ロリポップ!とエックスサーバー、選ぶならどっち?
副業ブログや小規模なECサイトを始めようとしたとき、まず迷うのがレンタルサーバー選び。国内で特に人気が高いのが、ロリポップ!とエックスサーバーです。
どちらも長年の運営実績があり、WordPressにも対応。知名度も高いため、インターネット上で多くの比較記事が存在しています。
ただし、「どちらもWordPressに対応」「料金も月額1,000円以内から利用可能」など、表面的には似ているように見えるため、初心者にとっては選びにくいのも事実です。
本記事では、表示速度・安定性・コスパ・サポート体制などの観点から、根拠あるデータと実例を交えて徹底比較していきます。
あなたが副業でブログを始めたいのか、それとも法人として商用サイトを運用したいのか。目的に合わせた最適なサーバー選びをお手伝いします。


ロリポップ!とエックスサーバーのスペック比較|料金だけで決めるのは危険?
レンタルサーバーを選ぶ際、多くの人が「月額料金」や「WordPress対応の有無」だけで判断しがちです。しかし、実際の使い勝手やパフォーマンスには、サーバースペックが大きく関係します。
ここでは、2025年5月時点の最新プラン(スタンダード相当)をベースに、両者の基本スペックを比較してみましょう。
項目 | ロリポップ!(スタンダード) | エックスサーバー(スタンダード) |
---|---|---|
初期費用 | 無料(キャンペーンあり) | 無料(常時) |
月額料金(12ヶ月契約時) | 550円(税込) | 990円(税込) |
ディスク種類 | SATA SSD | NVMe SSD(RAID10) |
ストレージ容量 | 300GB | 300GB |
転送量の目安 | 無制限(目安あり) | 無制限(目安あり) |
WordPress簡単インストール | あり | あり |
自動バックアップ | なし(ハイスピード以上で対応) | あり(14日分) |
サポート体制 | メール | 電話・メール・チャット |
独自SSL | 無料(Let’s Encrypt) | 無料(Let’s Encrypt) |
管理画面の使いやすさ | 初心者向けで直感的 | 高機能だが操作には慣れが必要 |
このように、同じ「スタンダード」クラスでも、速度や安定性に直結する部分でエックスサーバーがリードしていることが分かります。一方で、ロリポップ!はコストパフォーマンスに優れており、「とにかく安く始めたい」層にとって魅力的な選択肢です。
ロリポップでは自動バックアップなしですが、ハイスピード以上であればオプションで対応可能です。サイトのデータが大きくなってきたら契約することをお勧めいたします。
また、意外と利用することのある問い合わせ方法については、電話、チャット体制のあるxserverが優勢です。ただロリポップのメール問い合わせも回答は迅速で、1,2営業日で回答が届きます。対応も非常に親切でわかりやすいので、緊急対応以外では事足ります。
数年前はwordpressをインストールするにもFTPやらDB作成やら初心者にはハードルが高いこともありましたが、最近ではどちらも簡単インストール機能が容易されており、ポチポチと進めていくだけで簡単にブログを始めることが出来ます。(ここからが本番ではありますが)wordpressの初期設定についてはググると山程情報が出てきますので、そちらをご参照ください。
表示速度の違いは?TTFBとGoogle評価で検証!
Webサイトの表示速度は、ユーザー体験だけでなくSEOにも大きく影響します。Googleは公式に「ページ表示速度はランキング要因のひとつ」と明言しており、特にモバイル検索においては重要視されています。
TTFBとは?表示速度を左右する重要指標
TTFB(Time To First Byte)は、サーバーがリクエストを受け取ってから最初のバイトを返すまでの時間を指します。表示速度の中でもサーバー性能に直結する項目です。
下記は、外部測定サービス(GTmetrixやWebPageTest)などを参考にした平均的なTTFBの比較です。
サーバー | 平均TTFB(東京サーバー測定) | 評価 |
---|---|---|
ロリポップ!(スタンダード) | 約400〜600ms | △ やや遅い |
ロリポップ!(ハイスピード) | 約200〜300ms | ◯ 改善傾向 |
エックスサーバー(スタンダード) | 約100〜200ms | ◎ 非常に高速 |
GoogleのCore Web Vitalsとの関係
Googleが重視する表示速度の指標「Core Web Vitals」では、以下の3つの項目が評価対象です:
- LCP(Largest Contentful Paint):主コンテンツの描画までの時間。
目標値:2.5秒未満 - FID / INP(First Input Delay / Interaction to Next Paint):ユーザー操作に対する反応速度
- CLS(Cumulative Layout Shift):レイアウトのズレの有無
この中でもLCPの改善に最も影響するのが、サーバーの応答速度=TTFBです。TTFBが速ければ、HTMLの読み込みが早くなり、結果的にLCPも短縮されます。
結論:SEOと表示速度を意識するならエックスサーバーが有利
速度の面から見ると、エックスサーバーは高速なNVMe SSDや高性能CPUを活かしてTTFBが非常に短く、Googleが求めるパフォーマンス要件を満たしやすい傾向があります。
一方でロリポップ!も「ハイスピードプラン」なら十分な表示速度を得られますが、月額料金がエックスサーバーと同等〜やや高くなり、コスパ重視ならスタンダードプランの選定に注意が必要です。
安定性の違い|障害報告数とリソース保証で見る
表示速度と並んで、サイト運営者が重視したいのがサーバーの安定性です。たとえ速くても、アクセスが集中したときに落ちたりエラーが出やすいサーバーではビジネスに支障をきたします。
ここでは、ロリポップ!とエックスサーバーの「リソース管理の仕組み」と「障害報告の傾向」から、安定性の違いを見ていきましょう。
リソース保証の有無とアクセス集中時の対応
- ロリポップ!
(スタンダード)
共有型サーバーでリソースの割当保証なし。
アクセス集中時には、「503エラー(リソース制限)」が発生するリスクがある。
※ただ私が利用している範囲では、一時的に大量なアクセスが発生するようなサイトがないため、このような事象は確認できておりません。 - エックスサーバー(スタンダード)
独自の「リソース保証型」設計(vCPU + メモリ)で、アクセス集中時も処理能力を維持しやすい。
また、ロードバランサ機能で大規模トラフィックにも耐性がある。
障害報告数の傾向(外部監視ツール・口コミより)
ネット上での障害報告をチェックできる「障害情報速報(Is It Down Right Now?)」やTwitter上の報告傾向を見ると、以下のような傾向があります。
- ロリポップ!
:軽微な通信断や「混雑による遅延」が不定期に報告あり(特にスタンダード以下)
- エックスサーバー:大規模障害の報告は少なく、稼働率99.99%以上を公式に掲げている
また、エックスサーバーはデータセンターが関西電力系列の高信頼施設であり、電源や回線の冗長性にも配慮されています。
まとめ:商用利用・法人サイトなら安定性は最優先
個人ブログや趣味のサイトであれば、ロリポップ!でも大きな問題はありませんが、ECサイトや会社の公式ページなど、ダウンが許されないサイトではエックスサーバーの信頼性が大きなメリットになります。
「リソース制限の不安をなくしたい」「安定稼働が第一」という人には、やはりエックスサーバーの安定性は大きな安心材料といえるでしょう。
ドメイン管理の点ではxserverを推奨
ロリポップ!では別サービスのムームードメイン
でドメイン取得する必要があり、ドメイン取得後ロリポップのレンタルサーバと連携させる際に少々手間取ることがあります。DNS設定もムームードメイン側で行う必要があり、少々管理が複雑です。
一方でxserverでは同サービス内でドメイン取得からDNS設定等が可能なため、個人的にはこちらを推奨。
個人的おすすめ
以上が比較結果ですが、超重要なシステムを動かすのであれば、レンタルサーバではなく、AWSなどでサーバ構築から行う必要があるかと思います。
そのため、簡易的なwebサイトであれば、自分が使いやすい方を選ぶ、管理を依頼する業者さんが使っているサービスに任せるなど、状況に合わせて選ぶのが良いかと思います。
私のお客様ではロリポップ!を使っている方も多くいらっしゃいますが、ドメイン以外は非常に使いやすいと感じます。体感ではxserverの方がサクサク動くかな?くらいの感覚です。
レンタルサーバ契約時の注意点
初回のレンタルサーバは基本ドメイン契約とセットで行います。ドメイン契約とセットで行うことで、最初は無料でドメインがもらえることが多くございますので、まずはお気に入りのドメインが取得できるか、キャンペーンを開催しているかチェックしてみてはいかがでしょうか。
